ほらもうこんなにも夕焼け。

 

嘘八百の八百は 江戸の町数や大阪の橋の数、8は数が多いという意味があったから。

 

じゃあ例えば八百が、例えではなく本当に数字の八百だった場合、人は何年生きれば嘘を八百付くんだろうと考えた。

小さな嘘から大きな嘘まで、わたしはこんなに体が大きくなる前にその数を達成していそうだった。

 

最近はころころと日々が過ぎてゆくな。

心に引っかかって取れない言葉は今もまだ急な突風に揺れて痛みを生むけど、

なんだろう、心に綺麗なヒビが入って自在に切り分けられるようになった。

あっちでは泣いていて、同じ時間こっちでは笑っていた。

あっちで誰かに助けられたボロボロの手は、こっちでは誰かを撫でる頼もしい手だったりして、変なのって。 

 

でもね、それって普通だよって。

そんなのみんなそうだよって、思った。