攻彼顧我。

東京に住んでいる友人と初めて会うのが海外って、なかなか面白いよねって笑った。 同じ日本に住んでいるのにね、初めましてが他国、2人とも行ったことのない土地。 でもそれって絶対楽しいし、とりあえず無事に帰国しようね。 窓の外の景色が変わろうとして…

尖った言葉たちの不在。

こんなに時間が経ったねって、 流れた時間が答えなのかもしれないねって、そんな話をしていた。 お互い深呼吸をして、会話ができた気がした。 返ってきた答えは想像していたものと違いはなくて、少し可笑しくて、手放しで堤防の上を歩いた感覚、踏み外すこと…

鳥たちは再び羽を広げ風が変わったと感じる。

自宅近くのパスタ屋さんはとても人気で、いつも人の列が絶えない。 この場所に越してきて3年も経つのにまだ一度も入ったことがない、きっと美味しいパスタなのに。 今日はお休みのようだった。 水曜日がお休み、美味しいパスタ屋さん。 日々は流れていて、い…

183。

母国語以外の言語をこんなに勉強したのは初めてで、英語なんかよりずっと、何を言っているのかわかるようになった。 もともと英語があまりわからないのもあるけど。 日常会話くらいはできていた手話も、使わないうちに忘れてる部分が多くなった。 語学の勉強…

スイッチ。

六角が、入ってなかった。 自転車のライトの調子が悪くて、数日前に自転車屋さんで見てもらったのにやっぱりおかしいから新しく買い換えた日。 ホームセンターで購入して帰宅して、自転車に取り付けようと開封してみた。 あれ?これどうやって取り付けるの?…

桃のショートケーキ。

人は可能性に満ちている。 今日の自分と明日の自分が違っていても何もおかしくはないし、それは瞬間瞬間でも同じ。 留まり続けることも変わり続けることも受け入れられるようになりたい。 サイコロのように多面的な生き物だとして、面が増えて増えて球体に限…

52ヘルツ。

きっと大事なものの数は増えてはいなくて、増えたのはそれらの根だと思う。 わたしの中にしっかり根を張って深く、深くまで張り巡らせて、時々切なくて悲しくて、毎日あたたかくって幸せだ。 聴く音楽も変わってないよ。 自分以外の誰かが今日おいしいものを…

赤い靴下を履いた日。

もの凄くバタバタした週末だった。 本当はゆっくりしたかったのだけど。 でも、やっぱり自分は時間に追われている方が良いのだろうなと思った。 きっとこんな風に時間にいろいろな事柄を詰め込んでいる方が、上手に生きてゆける。 見逃して掴みきれないまま…

ソラリス。

新しい日々をはじめるのに必要なのは濃いめの酸素と足と、 自分以外の誰かからの揺るがない肯定だ。 わたしはいつも新しいことを始めるのが苦手で気づけば同じ場所おなじ自分のままでただ時間だけが経ってしまっているから。 そういうのもう、もういい加減変…

四重奏。

愛ってなんなんだって嫌になっておでんを食べながら泣いた。 くそうって思いながら、でもどこかで「ひとしきり泣いたら元気になれる すっきりするんだから」って冷静に頭が働いて。 嗚咽でくるしくって、でもおでんは美味しい味に出来上がっていた。 厚めに…

ペンタトニック。

シナモン食パンと、りんごとバナナ、甘い珈琲で始まった一日が無事に終わりそう。 みんな無事にいたかしら。 無事だといいな。 女性は女性に厳しいし、同業は同業に厳しかったりする。 それは自分はこんなに頑張っているのに、自分はちゃんとしているのにっ…

思惟。

朝、テレビ画面の向こうの人が「できる事を、するべき事をせずに神頼みだなんておかしいですよ。」って言っていた。 その言葉がずっと頭から離れないままの一日だった。 思考力に長けているせいで人間は他の動物よりも進化できたけれど、一番大切な事柄に関…

旅。

この場所があること忘れてるでしょと言われた。 そっか。忘れてると思われるのかって思った。 前回の記事が四月。 四月に書く前は一月。 一月に書く前は十月なの。 まるで長い旅をしていてたまに帰る家のようなここ。 だいたい旅先で傷ついて泣きながら帰る…

ほらもうこんなにも夕焼け。

嘘八百の八百は 江戸の町数や大阪の橋の数、8は数が多いという意味があったから。 じゃあ例えば八百が、例えではなく本当に数字の八百だった場合、人は何年生きれば嘘を八百付くんだろうと考えた。 小さな嘘から大きな嘘まで、わたしはこんなに体が大きくな…

ゴールはどうせ醜いものさ。

ずっと同じ曲を聴いた 繰り返し繰り返し聴いているのに歌詞を全く覚えられなかった 吐き気がすごい 目が回る あなたがおかしいんじゃない この世の中がおかしいのよ あなたは悪くない と言われたい 桟橋で鳴くうみねこなんて見てないし 誕生日に杏は咲かなか…

赤く燃えたつ太陽に。

羽が溶けてしまってわたしもイカロスみたいに墜落した。 もともと背中に生えた本物の羽ではなかったから。 取り繕って必死に作った、びっくりするほどなハリボテだったのかもしれない。 まだ墜落したまま。 また飛ぶには0から羽を作らないと。 それができな…

112。

わたしが部屋にこもっている間に外の世界ではいろんなことが起きて、みんなあっという間に先に進んでゆくのだろうなと思うと、それが怖いのにどこか安堵していたことを思い出す。 もうここからでは追いつけないし、まずここから出ることがわたしはできない。…

ヒバリ。

–傷つくことを恐れている間に −飛べる翼も腐って落ちた 五階から眺めるくすんだ白色の空を見ていた。 どこかのやけに長い煙突から吹き出す煙はゆったりと左斜め上に登って、薄くなって溶けた。 わたしはいつもコンプレックスや劣等感に潰されそうになって、…

現実がここで回り出す。

今年の秋はないのかもしれないなぁって思っていた。 暑い暑い夏が身を焦がして身体は少しほっそりした。 こころは疲れてしまってげっそりしていた。 暑さに負けて逃げたくて、いろいろなものに牙を剥いていたように思う。 大きくて強い台風がやってきて、わ…

Don't leave me behind.

人のこと言えない。って、自分に対して思う時もあるし、他人に思うこともあるけれど、 でも、だからこそ言えることってあるのになってよく思う。 あんな事はしてはダメだよ という言葉だって、してしまった人が言うと お前が言うな とか言う人がいるけど、 …

潸潸。

自分ごと全部消してしまいたいと思ったのは、もうほとほと疲れてしまったことと、それほど疲れたんだと知らしめたかったから。 間違いだとわかっている道を選ばざるを得ない時だって人生あるよ。 正解だとわかりきった道を横目に見ながら無表情で歩いた。 溺…

終わらない毎日に花束を。

深く考えていそうで考えていなかったり、 何も考えていなさそうで実はいろいろなことを思っていたり、 そういうことを見逃してしまいがち。 きっとこの人に話してもわからないだろうなと思って何歩も手前で笑い合ったりというようなことをよくする。 深い話…

A.S.A.P

この顔も打ち込む文字も上手に嘘をついて平気なふりをして笑って、 いろいろな感情を散りばめた毎日が普通に過ぎていっているようにみんなに、なんとなく思われたいだけ。 美味しいものを食べて、たまに哀しいときもあるけれど、 癒されたりやさしくされたり…

ケイトウの赤、やなぎの緑。

午後5時の四角い部屋に不時着した気分。 住み慣れたこの部屋を出るのは今年中だと決めていて、安心感と焦燥感と共に暮らしているこの頃。充満しているのは不安感。 ここは2018年1月。 心がちぎれる音というのはちゃんと聞こえるものだなぁと改めて思った。 …

明日は誕生日。

というメモ用紙を見かけた。 裏表紙には、明日に連れて行ってあげる と、優しい言葉が書いてあった。 発熱の理由はわからないまま過ぎた。 それから微熱が続いていたりして。 この不調はなんなんだろう。 日曜日は友人と隣町までお昼ご飯を食べに行った。 久…

あの橋。

立て続けにかなしい事が起こってしまって。 だけどそれは、不幸とはちがっていた。 幸せではないけれど、不幸せとはもっとちがう。 かなしい事がおこってから、きもちがやわらかくって、 なぜかとても優しくなれてる。ふしぎ。 地元はさむくて、向かった山に…

紡ぐ言葉に意味なんてなかった。

ドラマ「やまとなでしこ」の最終回での桜子の台詞がすごくすきだった。 「残念ながら、貴方と居ると私は幸せなんです。」 残念ながら が重要なの。 このドラマはすごくすきだった。 わたしは桜子のような願望はないけれど、小さい頃からのコンプレックスやト…

わんわん。

無事に2018年にやってきました。 無事といっても今ここにいるというだけで、心はちっとも無事じゃありませんでした。 刺激を受けるほどに硬くなってゆく皮膚のように、心もそうかもしれない。 痛い痛いってちぎれた部分をどうにか補ううちに、いろいろなこと…

300マイルを飛び越える。

どんな事にだって理由がある、それにこだわるのがあなたでしょ? と言われて、 ひとつひとつの事、一言一言に理由を求められて辛かった。 言葉で説明しづらいし説明をしたくもなかった。 人が人に求めるのはいつも理解や許容だけれど、求められても与えるこ…

すこーる。

Twitterのお気に入りのbotが、 水が蒸発して雲になってまた雨になって地上に戻ってくるまで約80年人間は80歳になったら自分の生まれた時の涙にもう一度出逢えるってことだ と呟いていたよ。 地球上の水分のお話はすきなの。 辻さんの「人は思い出にのみ…