赤く燃えたつ太陽に。
羽が溶けてしまってわたしもイカロスみたいに墜落した。
もともと背中に生えた本物の羽ではなかったから。
取り繕って必死に作った、びっくりするほどなハリボテだったのかもしれない。
まだ墜落したまま。
また飛ぶには0から羽を作らないと。
それができないままいつものように過ごした。珈琲は少し苦かった。
もと居た地面はとっても冷たくて、いかに空が自由で暖かかったかを知った。
最近 大事な人たちの中から選んだ3人に同じ質問のLINEを送った。
ただのさみしがり屋で、ただぬくもりが欲しかっただけだと言われれば返す言葉がないけれど、
わたしはその質問の答えのどこかにわたしの名前があればいいなと思っていた。
求めすぎだということもわかっているけれど、
それでもそこに縋りたかった自分が居た。
それほど心がとても傷ついて、わたしは何をどうして生きていけばいいのか、そればかり考えてわからなくなって。
頭痛と動悸で眠れない昨夜だった。
3人のうち、1人だけ、その答えの中にわたしを存在させてくれた人がいた。
とても救われて、だけどやっぱりなと思っていた。
思い上がりだとかそういう類のものではなくて、優しい人だから。
人は人に救われる。いつも。
崖から突き落とすその尖った掌が人の手ならば、掬い上げるその柔らかくまぁるい手も人の手。
天気予報は雨だった。
土で育つことをやめた根は、水の中でぐんぐん伸びた。