攻彼顧我。

 

東京に住んでいる友人と初めて会うのが海外って、なかなか面白いよねって笑った。

同じ日本に住んでいるのにね、初めましてが他国、2人とも行ったことのない土地。

でもそれって絶対楽しいし、とりあえず無事に帰国しようね。

 

窓の外の景色が変わろうとしている2月。

まだ先だけれど、変わってゆくことが決まったわたしの町。

たぶん、夏の花火も見えなくなる。

去年が最後だったのかな、南の空に見えたのに。

開発されてゆく街は生き生きとしていて、人や車が増えて、クレーンが空に向かって長い腕を伸ばしていた。

 

捨て台詞を吐いて消えてゆく人は皆そっくりで、捨ててわたしにぶつけたと思っている言葉が自分の後ろ頭にぶつかっていることに気づいていなかった。

いや、気づいているのかも。

気づかないふりをしている、そんなところも似ていておかしい。

 

2月、なかなかに忙しい2月だよ。

愛されたパンダが中国に帰って、涙を流す人を見た。

パンダは愛される。

その瞳は少し冷たそうなのに。

 

なんて言ったら、そんなことはないとか、そこがまた可愛いんだとか言われそう。

好きなものは、何がどうでもかわいい。わかるよ。